結婚記念日のフレンチでジェンダーについて考えてしまった話
先日、結婚記念日にフレンチに行ったのですが、そこでなんか小難しいことを考えてしまいました。どうせなのでブログにも書いておきます。
店名は伏せますが、歴史があって重厚なインテリアの店内で、店員の接客もスマートで、もちろん料理も美味しくて、大変良い店でした。
結婚記念日だと伝えたら、こんなプレートまで用意してくれてました。
そこそこお値段もしたけど、美味しかったし、それに結婚記念日なんでね。こっちも分かってます。
そのお値段の話です。
当日、テーブルについたら、夫と私それぞれにメニューが渡されました。そのメニュー、夫に渡されたものには値段が書いてあるのに、私のものには書いてなかったのです。
この店に決めたのは私で、店の予約をして「結婚記念日なんです」って伝えたのも私です。
「あれ?値段書いてないな。あえて見せない系の店なのかな(もちろんそういうところもあるので)」と思いながらも、予約前、夫に、この店でいいかとHPを見せてコース料金も伝えていたので、「このコースで良いよね?料金も分かってるよね?」と確認したら、夫が不思議な顔をして、それで、夫の方には値段が書いてあることが判明したという次第です。
なんか、正直、ガッッカリしました。
男性にだけ、値段が書かれているメニューを渡される (女性には値段を見せない)というのは、今回が初めてではありません。
でも、これまでは、私の誕生日とかで、夫が予約して、私が所謂「もてなされる側」であることが店側にもはっきり分かっている場合でした。
それはそれで値段見せないのはどうかなとは思うけど、お金を気にすることなく好きなものを食べてもらいたいという夫の気持ちを勝手に想像して忖度して(夫は頼んでいないけど)、店側の気遣いとして、サービス精神として、そういうことをするマニュアルがあるのだと理解しています。
でも、今回は、結婚記念日なんですよー。
しかも私が予約してるんですよー。
それで、なんで、私がもてなされることになってんの?なんで、私が値段気にせず食べられるのが夫婦の幸せって思ったの?財布は夫婦のものじゃないの?
てか、極端な話だけど、うちは、私はフルタイムで働いてて、夫は育児休職してもらってるんだけど、そういうこと想像もしてないよね??(もちろんお金を稼いでいる方が偉いと言いたいわけではなく)
女性の尊重ってそういうことなんかしら…それってお人形さんでいてくれってことと何が違うのかしら…と色々考えてしまいました。
どういうサービスが良しとされるかは、時代によって変わっていく気がします。一昔前なら、このサービスは、大変スマートで、「女性に値段を見せないなんて、女性に対する素晴らしい気遣い!!」って褒められるだけのものだったと思います。もし女性蔑視とか言ったら「考えすぎだよー」で終わったかもしれません。
そしてそれはもちろん今でもそうかもしれません。こういうサービスを受けて喜ぶ人もいると思います。私が考えすぎなのかもしれません。
でも、最近は、これだけ、女性も輝けとか、共働きがとか言ってるんだから、店側はちょっと想像してみてほしかった。不快に思う人もいるんじゃないかということを。
せっかくの美味しいフレンチだったけど、なーんか残念でした。
あの店には、多分、もう行かない。